株式会社センテイ 久場社長様インタビュー
創業77年。鹿児島県で建材事業を中心に、生コン事業、通信事業、不動産賃貸事業を営む株式会社センテイ。
発売当初より次世代ガルバリウム鋼板(SGL)取扱い開始。鹿児島県内での取扱量No,1。
今回は株式会社センテイ:久場社長様に会社事業やSGLを始めとする日鉄鋼板材の販売活動について大変興味深く勉強になるお話をお伺いする事ができました。
また、ご自宅をリフォームされる際に「横葺NSPro」と「メタルスパンR」をご採用頂きました。
こちら実際の施工写真を交えてご紹介させていただきます。
株式会社センテイのご紹介
<会社概要>
会社名:株式会社センテイ
所在地:鹿児島県鹿児島市錦江町9番25号
代表者:代表取締役 久場 眞三
創 設:1946年6月
事業内容:
建材事業:次世代ガルバリウム鋼板(SGL)県内トップ取扱量
金属屋根壁材・鋼材・住設機器
生コン事業
通信事業
不動産賃貸事業
2023年6月期 決算 : 売上高24.5億 (内 建材事業売上:16億)
【建材事業】
(川内支店)鋼板成型品メイン
(指宿支店)管材・住設資材メイン
日置市に自社工場(美山工場)を構え、成型加工品はもちろん自社便での配送サービス体制も確立。
地域特有の離島エリアへも配送網を持っておられ、きめ細やかな対応を実現されている。
直近では施工業者様からの役物加工ニーズの需要増加を受け、ベンダー2台体制へ増設。
成型品~役物加工をワンストップ対応実現する事で顧客ニーズに応えている。
どのようなきっかけでSGLを販売するようになったか?
NSプロスチール建材:SGLを含む日鉄鋼板材の「魅力」は何でしょうか?
久場社長:7〜8年前の話になりますが、当時弊社はお客様のご要望に応えて幅広い商品を取り揃える「何でも屋さん」だったんですよ。
同じ商材を他社と同じように売っていても、同業他社さんのマンパワーに負けてしまう。このままではジリ貧になってしまうと危機感を感じていました。
そんなときに日鉄鋼板(鉄鋼会)の勉強会で出会ったのが SGL でした。
その勉強会でSGLに惚れ込み「これ1本でいく!」と決めたんです。
SGLなら商品の差別化、他社との差質化ができると確信したので、勉強会から会社に戻ってすぐに「SGLの販売に関して鹿児島県のナンバーワンを目指そう!」と社員に宣言しました。
NSプロスチール建材:メーカーがSGLの販売をスタートしてまもない時期ですよね?
久場社長:そうです。当時様々な商品がありましたが、SGLを採用したことよって今日の成功があります。
初めに取り組んだ事として鹿児島県は離島地域が多く、海岸近傍の物件が多い所に目を付け、各離島の施工店様を集客してSGLの耐食性の高さをPRする所から始めました。
各離島を丁寧に訪問しコツコツと認知活動を展開した事により徐々に認知度が上がってきて採用に繋がり出したという経緯がありましたね。
その後も継続してミニ展示会を定期的に開催し鋼板プラスαとして成型品のPRへも繋げて今日現在も活動を展開している様な形ですね。
また畜産産業が多く家畜の糞尿による湿潤・アルカリ性にもSGLは耐食性があるので、畜舎の改修需要へマッチし受注増に繋がった事も拡販の一助になっていると感じています。
社内活動としても施工店様から選ばれる存在になれるようオンリーワンを目指して、社員に向けてSGL・日鉄鋼板製品の勉強会を毎月開催しました。
商品知識を深めることで社員のレベルが上がり、各担当者が自信を持ってプレゼンテーションができる様にもなりましたね。
この様な取り組みはもちろん弊社だけの力ではなく、流通商社様・メーカー様・NSプロスチール建材様の後押しがあって初めてできることです。
もちろん「商品」に大きな魅力はありますが、取り組みを支えていただいた皆様、 「人」の力も大きかったと当時を振り返ると感じています。
皆様からのご恩に報いるためにも、弊社が「市場」を独占するのではなく、同業者様とも手を組み、「市場」を広げる活動を積極的に取り組んでいきたいと思っています。
反響が大きかったSGLのテレビCM
NSプロスチール建材:SGL取扱開始と同時に当時テレビコマーシャルをされたんですよね?
久場社長: 「S・G・L! S・G・L!お問い合わせはセンテイまで」というCMをSGLの取扱開始と同時に鹿児島地区で放映し出したんです。
NSプロスチール建材:それは何年前ですか?
久場社長:6年ぐらい前になります。
一切商品の説明はせず、「S・G・L」と連呼するCMだったのですが、取引先などから反響は大きなものでした。
商品運搬用のトラックにSGLのロゴを入れたのですが、ガソリンスタンドで給油しているときに、学校帰りの小学生がトラックをみて、「S・G・L!S・G・L!」と歌い出したそうです(笑)
一番効果があったのは「社員の意識の変化」です。
小学生にまで認知されているぐらいですので、当然親族や友人にも知られています。「たくさんの方々にセンテイが見られている」という意識を社員が持つことによって、SGL販売へのモチベーション上がり、「センテイ」で働いているというプライドが生まれましたね。また、そのころから中途採用の応募も増えるなどとても効果的でした。
内容は変わりましたが、その時得た成功経験から今もテレビコマーシャルを流しています。
▲当時のコマーシャルとは内容は違いますが、現在もテレビコマーシャルを放送しています。
本当にお客様のことを考えて提案をするためには?
久場社長:先日こんなことがありました。
最近知り合いが家を新築で建てられた際に屋根・壁にSGLの外装材を採用してくれたんです。
ハウスメーカーの営業担当者は施主様に対し「金属製の外装材は原板の穴空き25年保証が付いているので安心ですよ。」と提案したそうです。
でもいざ見積を出すと窯業系サイディングと比較すると「高い」との反応が施主様から返ってきてハウスメーカーの営業マンは再提案に困ったそうです。
そこで後日相談を受けた久場社長は
「窯業系サイディングは初期コストは安価ですけど10年サイクルで再塗装が必要です。」
「鋼板製外装材であれば、原板穴あき25年・塗膜15年保証が付いていますよ。」
「サイディングは7~8年程度経過するとコーキングの影響でそのままだと雨漏りする可能性がありますよ。」
「コーキングの打ち替え・本体の塗装等メンテナンスコストが後々かかってきますよ。」
「初期投資は高くなりますが鋼板外装材を採用してみるのはどうですか?」
と再提案する様にハウスメーカーの営業マンにアドバイスをされて、最終施主様からSGLを採用頂けたという経緯があったんですよ。
ハウスメーカーの営業マンにそこまでの知識が無い場合は、施主様の言われるがままになってしまう傾向がありますよね。
弊社の営業マンが同じ状況に出くわした場合は即座に提案できると思いますよ。
こういった販売手法があるという事を業界でもっと周知していく必要がまだまだあると考えています。
NSプロスチール建材:そこまで提案していただければいいですよね?
久場社長:そうなんです。
そこまでお客様のことを思って提案できれば 鋼板外装材の拡販の余地はまだまだあると捉えています。
さらにCo2オフセット・カーボンオフセットに貢献できますよ!ということまでお伝えできればもっと販売が伸びると思います。
金額ではなく、「私達の意識」の問題です。
SDGsに貢献するということ。みなさん頭の中ではそういう思いがあるんです。
そのことをもっと伝えていくことが重要なんです。
ご自宅を「横葺NSPro」と「メタルスパンR」でリフォーム
NSプロスチール建材:久場社長のご自宅を「横葺NSPro」と「メタルスパンR」でリフォームされたとのことですが、なぜその商品を選ばれたのですか?
久場社長:「横葺NSPro」は、鹿児島地区でこれから広めていくために自らがユーザーになり良さを知るために採用しました。
また施工技術講習会を開催した事も反響がありましたね。
NSプロスチール建材:施工技術講習会の反応はいかがでしたか?
久場社長:板金屋さんに「施工性がとてもいい!」と大変喜んでいただけました。
不明点等はその場で説明しながら製品のメリットを体感してもらえました。その後、実際に引合があり受注に繋がった経緯もありましたね。
施工性がいいということは、通常1週間かかるところが2〜3日で施工が終わる、つまり「工期短縮」できるんですね。
NSプロスチール建材:人工代も減りますしね。
久場社長:人工代も減る、足場代も減る。そこのメリットを感じていらっしゃいましたね。
要するに価格に跳ね返ってくる。
それと金属屋根の保証期間の長さですね。
横葺屋根には可能性がある
NSプロスチール建材:鹿児島は火山灰の影響で横葺屋根が敬遠されがちな環境ですが、横葺NSProの販売量が伸びてきていますね。
久場社長:火山灰が横葺の隙間に入るというイメージがありどうしても縦葺が好まれますが、私は鹿児島でも意匠的に横葺屋根の需要は絶対あると見ています。
横葺NSProは施工性+意匠性に優れるのはもちろんですが、一番の決め手は「カバー工法」であるということです。
また、長持ちして廃材の出ない金属屋根は、省エネ・エコに繋がるという点でも今後伸びます。「コロニアル屋根の塗装」は、屋根リフォームの主流ではなくなっていくと考えています。
離島で在庫を持てることのメリット
久場社長:「横葺NSPro」の普及に取り組もうと思ったのは、奄美大島で施工現場にて施工のお手伝いをしたのがきっかけでしたね。
その物件が発端となり次々と採用されていきました。
「横葺NSPro」は自社でのロール成形を必要とせず在庫を持つことができるので離島では特に使い勝手が良いです。
離島が多い鹿児島で今以上に普及させていきたいですね。
ガルバリウム鋼板が市中に普及し始めた当時から鹿児島本土はもちろん離島地域においても普及活動は継続してきました。
当時トタン屋根で当たり前と言われていた所にガルバリウム鋼板が認知され出し、離島~鹿児島本土にまで普及が一気に進んだ事を良く覚えていますね。
近年施工精度が上がってきており台風でもびくともしないですよね。
錆びにくいSGLは離島の厳しい腐食環境下においても適しているので「ガルバリウム → SGL」の普及活動が上手く進んだ際と同じ様な道を「横葺NSPro」も辿って行くと考えています。
来る人来る人が「新築みたい」とビックリ!
NSプロスチール建材:お話を久場社長のご自宅リフォームに戻しますね。
金属材でリフォームするメリットついて教えてください。
久場社長:通常リフォームの場合は塗り替えなので、見た目を変えるとしても色を変えるのが限界です。
色が変わったとしても建物自体は変わらないので変化は殆ど無いですが、コロニアルから金属屋根に変えることで見た目がガラッと変わり新築の装いとも言える。これが一番驚きましたね。
これにより資産価値が上がって、物件を売却する際も高値で販売することができるんじゃないかとも思ったりしますね(笑)
壁を「メタルスパンR」でリフォームした理由
NSプロスチール建材:壁を「メタルスパンR」にされたのは?
久場社長:既存の壁は窯業系サイディングなので塗装するつもりでしたが、施工業者より塗装は5年程度でチョーキングが発生しどうしても色落ちしますと助言がありました。
まだそれはいいとして、コーキングは剥離しやすいので、また4〜5年で打ち替えないとけない。
「初期投資は高額になりますが金属壁にされたらいかがですか。」と提案がありました。
それを聞いて思い切って金属壁にする決断をしました。
新築みたいに生まれ変わったんです!
NSプロスチール建材:すごく綺麗ですね!
久場社長:普通は縦貼りが主流ですが、アクセントを付ける為に横貼りも一部取り入れた事も
意匠性で良い点だったと満足していますね。
出隅は一般的に角ばった形状ですがアールのコーナーがもう1つアクセントのポイントですよね。
NSプロスチール建材:玄関まわりも縦と横のラインが組み合わさってかっこよく仕上がっています!
久場社長:本当に来る人来る人が「新築みたい」って言ってくれるのが嬉しいです。
娘も帰ってきて「お父さんすごいねー いい家になったねー」と褒めてくれました(笑)
実際に住んでみて遮熱・遮音はどう変わったか?
NSプロスチール建材:リフォーム後、ご自宅ですごされている際に変化は感じますか?
久場社長:リフォーム前と比較してエアコンの効き方が違いますね。特に夜が過ごしやすいです。今年の猛暑でも睡眠時のクーラー設定温度は29℃でした。もちろん断熱効果もあるけど音も変わりました。今までの直接雨が当たる音が軽減されて静かになった印象ですね。
NSプロスチール建材:既存のコロニアル・窯業系サイディングの上に金属屋根・壁がありますからね。
久場社長:カバー工法なのでコロニアルとの間に空気層ができて断熱・遮音効果が生まれているんだと思います。エコの観点から見てもカバー工法がベストな選択だと思いますね。
NSプロスチール建材:本日は貴重なお話しをお伺いすることができました。長時間ありがとうございました。
久場社長:ありがとうございました。
まとめ
今回は鹿児島県にて事業を展開されている株式会社センテイ様の会社・事業取組のご紹介と、久場社長様のご自宅リフォームの際に横葺NSPro・メタルスパンRを採用頂いた経緯・物件写真をご紹介させて頂きました。
今回この様な機会を頂き、大変勉強になり意義のあるインタビューをさせて頂けたと感じております。
ありがとうございました。
最後に今回記事に掲載させて頂きました株式会社センテイ様の会社HP・弊社取扱製品である(横葺NSPro・メタルスパンR)のHPリンクを下記に掲載しております。
ご興味ある方は是非そちらの方もチェックの程宜しくお願い致します。
横葺NSPro
既存屋根を剥がず、軽量な鋼板素材を重ね貼りするリフォーム工法です。耐震性にも優れ施工効率もアップします。瓦葺きなどの木造住宅屋根の耐震改修にもお勧めです。
メタルスパンR
丸型リブの柔らかな陰影効果とグルーブのシャープなラインが絶妙のコントラストを形成し、スマートでモダンな外観を演出します。木材や石材等他材料とのコンビネーションも抜群で、あらゆる設計コンセプトに適応します。