有限会社粒来板金工業 粒来雄貴専務インタビュー

今回は専務取締役でもあり第46回全国建築板金競技大会優勝。
史上3人目の連覇を達成した粒来雄貴さんにお話を伺いました。

< 全国建築板金競技大会経歴 >
2019年2月:第41回全国建築板金競技大会 技能競技の部 出場
2020年2月:第42回全国建築板金競技大会 技能競技の部 2位
2022年2月:第44回全国建築板金競技大会 技能競技の部 2位
2023年2月:第45回全国建築板金競技大会 技能競技の部 1位
2024年3月:第46回全国建築板金競技大会 建築技術の部 1位

第46回競技大会レポートはこちら:
https://www.zenban.jp/event_report/?pid=1681

有限会社粒来板金工業のご紹介

会社ホームページ:https://tsuburai-bankin.com/

<会社概要>

会社名: 有限会社粒来板金工業

所在地: 岩手県九戸郡洋野町中野11-49-8

代表者:代表取締役  粒来 敦雄

創 設: 昭和32年(1957年)

事業内容
屋根工事、雨樋工事、板金工事、外壁工事、リフォーム工事、太陽光パネル設置工事、ドローン屋根診断

板金店に入社したきっかけ

専務:家が建築板金業を営んでいて小さい時から見てて「いつか自分もやりたいな」と思ったのがきっかけです。
物心がついた時からなんとくなく意識していて、中学生の頃には「継ぐのかもしれない」という感覚でした。
地方なので他の事業でも次期〇代目みたいな友人も多かったので、当たり前のように感じていました。
特に会長(祖父)社長(父)にも継いでほしいと強く要望もされたことはないですが、友人やご近所さんには私が継ぐとよく言われていましたね。

NSプロスチール建材(以下NS): 他の企業や業種に興味はなかったのでしょうか?

専務:もちろんありました。なので業種は似てますがいきなり継ぐのではなく、地場の建材販売商社に就職しました。

NS:当時はどのようなお仕事をされていたのですか?

専務:最初は倉庫に配属され、その後で営業になりました。

NS:営業先は板金店関係でしょうか?

専務:工業高等専門学校の建設環境工学科卒業ということもあり、土木関連に営業することが多かったです。
色々な経験をさせていただき、その後、父が経営する粒来板金工業に入社しました。

NS:入社後はお父様に弟子入りしたのでしょうか?

専務: どちらかといえば職場の先輩に教わることが多かったですね。

NS: なるほど。実家が板金店ということもあり、子供の頃から工場に入っていたのでしょうか?

専務:手伝いは沢山してきましたね。当時は嫌で仕方がありませんでした。TVを見たいのに細かい作業を手伝うことが多かったです笑

NS: 子供の頃から手伝いをしたことで今の技術力がついたという感覚でしょうか?

専務: 無いことは無いと思いますが、あまり影響はしていないと思います。
小さなころから物をつく作るのは好きでしたが技術に関しては前職を退社後に職業訓練校に入学して、基本的な部分を久慈地域屋根屋の先生や先輩方に教わり能力が向上したと思っています。

全国建築板金競技大会に出場したきっかけ

専務: 板金技術を訓練しているうちに県の組合から「大会にでてみないか」とお声をいただき出場を決めました。初めて挑戦したのが2019年で業界に入って5年目でした。初参加の2019年では技能競技の部(ZIC)に出場して12位でした。

NS: 当時の心境はいかがでしたか?

専務: 12位という結果は自身が思うより上位でした。
しかし、ちょうどその年に歴代の優勝者だけが参加するグランドチャンピオン大会1回目があり、参加者の方々の作品を見て自身との差が非常にあると感じました。
優勝者が作業している雰囲気も自身とは全く異なり素直に格好いいと思い、翌年も大会に参加しようと決めました。

NS: 2回目の出場に関してはどのような取り組みをされましたか?

専務: 習っていた先生の意見に加えて、自身の考えを組み込むようにしました。
考えを一つに決めるのではなく自由に発想することで、成果もでてきてモチベーションアップに繋がりました。
沢山作っていくことでその作品にあったやり方を模索し続けたのが上手く行っている実感も持てました。

NS: 2回目は2位という結果でしたがその時の心境はいかがでしたか?

専務: 素直に嬉しかったし喜びが大きかったです。前回からの取り組みが間違っていなかったと実感できました。
3回目には優勝を目指しモチベーションも上がりましたが、3回目と出場となる予定だった2021年の大会はコロナの影響で中止になり、1年間を空けて2022年の出場となりましたが3回目の大会も2位でした。

NS: 素晴らしい結果ですが、やはり優勝を狙っていた分の悔しさはあったのでしょうか?

専務: とても悔しかったです。
2021年に予定をしていた課題がそのまま持ち越しとなり、練習の時間も多くありましたし、何よりも優勝すると優勝者は大会には出場できないので、2020年の大会で2位の次回大会の優勝候補だったので。
12位から2位、次こそは優勝者と意気込んでいたのですが結果が出なかったので正直堪えました。しかも2022年の優勝者は過去大会には出ておらず初出場の方だったので、落ち込んだ時期もあります。
正直4回目の2023年に出場するかは正直かなり迷いました。仕事よりも大会を優先させてくれていた会社にも申し訳ない気持ちもありました。
会社や同僚にも迷惑をかけてしまうのも当時は嫌でした。

NS: 4回目の出場の決め手は?

専務: 教えてくれている先生にも申し訳ないと思い、推薦してくれた会社や組合の方々にも嬉しい報告をしたかったからです。

NS: これまでと練習に対する姿勢は変えたのでしょうか?

専務: 会社に迷惑をかけたくなかったので、仕事の時間をなるべく削らないように仕事開始前や仕事終わりの2時間を練習にあてました。
隙を見つけてはとにかく練習してましたね。

NS: では4回目の出場で優勝の連絡が来たときは嬉しかったですね !

専務: もう本当に嬉しかったです。そしてなによりもホッとしたというのが一番印象に残っています。
「今回も優勝できなかったら」などの不安から解消されたのは非常に大きかったです。特に大会が終わってから結果報告までの約1月間は虚無感でいっぱいでした。

NS: 大会が終わって手ごたえはあったのでしょうか?

専務: 自身の持てる力は全て使ったという実感はありましたが、これまでの上位入賞者も沢山いらっしゃったので、絶対優勝したという感情にはならなかったですね。

NS: 技能競技の部で1位という大きな目標を達成し、更に翌年に建築技術の部で見事優勝されていますが、建築技術の部門にも出ようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

専務: どちらも優勝している人は数名いますが、連覇している人は私で3人目となります。
せっかく優勝できたかつ連覇を目指すという行為は、優勝した次の年で優勝するしか挑戦権がないと周りにも方々にも応援の声をいただいたので、狙ってみたいという気持ちになりました。
学校でも建築技術の勉強はしていたので経験があるというのも参加させていただいた大きな理由になります。

NS: 出場した結果、見事優勝し連覇も達成しましたね。おめでとうございます。

日鉄鋼板材について

NS: 粒来板金工業様には多くの日鉄鋼板材をご利用いただいていますが、いかがでしょうか?

専務: 粒来板金工業は現状は新築住宅をメインでお仕事をご依頼いただいており、多く利用をさせていただいております。
将来的にはリフォームや壁にも着手していきたいと思っているので、今後も多く利用をさせていただきたいです。

NS: 4月からSGL®の金属サイディングも始まりましたので是非ご検討ください。

専務: 新しい商材は好きですのでぜひとも使ってみたいですね。
最近は独特なデザインの新築も増えてきているので意匠的な意味でも金属サイディングは少しづつ増えているような気がします。

NS: 日鉄鋼板もガルバリウム鋼板®から進化したSGL®を開発しましたが、使っていただいて施工性や施主からの反響はいかがですか?

専務: 施工性に関しては従来のガルバリウム鋼板®よりも使いやすくなりましたね。
大きな変化は伝えづらいですが、日鉄鋼板材で使いづらいと思ったことはないです。
どちらかと言えば耐摩カラーSGL®の利用が多いですが、ニスクカラーPro®はトンコイルで購入させていただいています。色も多くあるのが良いですね。一番は傷つき性能が他社メーカー様より高いのが好印象です。

施主様からの反応もとても良いです。耐久性が強いのはとても魅力的な武器だと思います。私が関わっている案件でクレームが来たことも一度もないのでとても助かっています。

細かいことですが補修液もタッチペンがあるのも嬉しいです。従来は筆を自身で用意しないといけないことと、一度空けたら余った分が使いづらくなるのが悩みでしたが、タッチペンがある色は問題解決しました。現場目線でどんどん改良しているのも日鉄鋼板材の魅力の一つだと思います。

NS: ありがとうございます。
好評をいただいていることを大変嬉しく思います。
リクエストに関しましても声をあげさせていただき、専務の期待に応えられるように今後共精進してまいります。

本日は貴重なお話しをお伺いすることができました。長時間ありがとうございました。

専務: ありがとうございました。

※本記事に記載された製品または役務の名称は日鉄鋼板(株)の商標または登録商標です。

まとめ

今回は岩手県にて事業を展開されている粒来板金工業のご紹介と、全国建築板金競技大会優勝。
史上3人目の連覇を達成した粒来雄貴さんにお話を伺いました。

今回この様な機会を頂き、大変勉強になり意義のあるインタビューをさせて頂けたと感じております。
ありがとうございました。

最後に今回記事に掲載させて頂きました有限会社粒来板金工業様のHPリンクを下記に掲載しております。
ご興味ある方は是非そちらの方もチェックの程宜しくお願い致します。


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ニスクカラーPro®

実績のあるニスクカラーの塗膜をより進化させ、原板に次世代ガルバリウム鋼板「エスジーエル®」を採用した高機能カラー鋼板です。

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耐摩カラーSGL®

つや消し鋼板のパイオニアとして長年親しまれてきた高級ブランド・耐摩カラー。NISCの卓抜した技術で進化を続けてきました。このたび、次世代ガルバリウム鋼板「エスジーエル®」を搭載し、さらなる進化を遂げました。

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SGLサイディング®

高耐食性にすぐれたSGL®を搭載した外壁用サイデイングは、シャープなデザインのスパン調や温かみのある木目調など、あらゆる設計コンセプトに適応させることが可能です。